以前の日本は、空前の喫茶店ブームでした。日本が高度経済成長で右上がりに豊かになって行った時代、沢山の西洋文化が入って来ました。もちろん鎖国が解放された明治の文明開化の頃から、欧米文化は伝来されてきましたが、もっと庶民に密着したより身近な文化が入って来ました。それが昭和と言う時代の60年代、70年代辺りでしょう。食べ物もコーヒーやスパゲッティ、プリンなどが入って来て、より身近に取り入れて口にする様になりました。それらを総合して食べられる場所が、当時としてはハイカラでオシャレな喫茶店でした。純喫茶と呼ばれる、単純にコーヒーの香りと味を楽しめる大人の喫茶店や、BGMにジャズを流してくれるジャズ喫茶など、様々な種類の喫茶店が数多くありましたし、そこで待ち合わせしてお茶を楽しむカップルなども多くみられましたが、時代が平成へ流れ、気づくと喫茶店文化は完全に廃れてしまい、代わりによりオシャレでカジュアルなカフェ文化が到来して久しくなります。
薄暗いウッディーな雰囲気だった喫茶店とは異なり、インテリアなども明るく解放感があり、自分の部屋にも取り入れたい要素が満載で、そこにいるだけでくつろげるより身近な空間の演出は、若い人たちに安心感を与えてくれます。お気に入りのすわり心地の良いソファなどで、ずっとしゃべり続けていられます。ひとりでひっそり時間を楽しむと言うより、気の合う人と気の置けないおしゃべりをする楽しいカジュアルでオシャレな空間がカフェです。